今月のキーワードのコーナーです。 メールマガジン「Shonan Global Business Headline」をお読みいただいた方、は以下の「今月のキーワード」を参照してください。
3C分析
3C分析とは、市場を構成する顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の頭文字を取った分析手法で、この分析は、データをベースに行われます。過去の調査結果や公表されている多くの既存資料を使用し、それでは不十分な場合に、新たにマーケティング・リサーチを企画・実施することもあります。
1)顧客ニーズを把握する顧客分析
マーケティングの出発点は「顧客」であり、3C分析の出発点も「顧客」です。マーケティング活動の目的は、顧客のニーズに合ったものを提供し対価を獲得することによって、市場需要を開拓・拡大することにあります。したがって、顧客をよく知らなければそのニーズを満たすことは不可能です。顧客分析では、顧客の真のニーズまで掘り下げて把握することが重要であり、そのために「自社の事業には、どのような顧客がいて、その顧客はどのようなニーズを持っているか」という観点で調査する必要があります。顧客が求めているのは、製品やサービスではなく、「己のニーズを満たすもの」です。たとえば、TDRへ出かける顧客は、そこに展示されたものを見に行くのではなく、「創造された別世界」を体験しに行くのです。
2)競合の動向を分析する競合分析
市場には必ず競合が存在します。そこで、競合がどのようなマーケティング活動をして顧客ニーズに応えようとしているかを把握し、対応策を講じる必要があります。顧客が製品やサービスを購入するには、ただ単に使えればいいとか、製品に対して何らかのこだわりがあるとか、何らかの理由があり、それに伴って、顧客は製品を選ぶ際にある判断基準を持っています。その判断基準を合った製品・サービスの中から、自分のニーズを満たすのに一番ふさわしいと思われるものを購入します。そこで企業としては、自社製品を顧客に選んでもらい顧客に支持されるために、競合が提供していない機能やデザイン、価格などの面で自社製品を差別化していく必要があります。そのためにも、競合の活動を分析して、自社の製品開発に活かすことは必要不可欠です。
3)自社の能力を分析する自社分析
これまでの2C(顧客、競合)分析で、「競合企業を押さえて顧客の支持を得るために、どのような商品・サービスを提供すればよいか」が明確になりました。
たとえば、マックに差別化して対抗するモスバーガーの「100%国産の安心できるうまさ」を製品化した「とびきりハンバーグサンド」です。このモスの「100%国産の安心できるうまさ」をKFS(成功のカギ)と呼びます。この成功のカギをキッチリと押さえて、顧客のニーズに対応した自社製品を開発氏提供していけば、市場での競争優位を築くことができるのです。このKFSが明確に把握できたら、自社の能力分析を行います。「自社の成功のカギを満たすためにどのような経営資源を持っているのか」「成功のカギに繋がる自社の強みは何か」「逆に克服すべき自社の弱みは何か」など成功のカギと現実のギャップを把握して、「成功のカギ」を実現するためのマーケティング戦略の構築へつなげていきます。