経営戦略の構成要素(4)

資源展開

企業が存続し企業活動を継続するためには、経営資源が必要です。経営資源は、通常、物的資源としてのヒト、モノ、カネと無形資源としての情報の4つといわれています。企業の意思決定や業務執行はヒトによって行われます。また、生産設備、店舗、原材料などのようなモノも必要です。そしてヒトやモノを調達するためにはカネが必要です。これに加えて近年は、情報化社会の進展に伴い、情報、ノウハウ、ブランドといったソフトな経営資源の重要性が高まってきています

大きな経営成果を生むためには、優れた経営資源が必要であるため、企業は経営資源を外部から購入したり、組織の中で育成したりして確保します。そして獲得した経営資源を組織内に蓄積し、これを独自能力と呼べるレベルに高めようと努力するのです。経営資源はただ蓄積するだけでなく、企業活動において適切に活用して初めて価値を持ちます。全ての経営資源が全ての経営活動で重要な意義を持つとは限らないので、適切に配分する必要があるのです。

経営資源の獲得、蓄積、配分についての意思決定を「資源展開」と呼ぶのです。