KFS(Key Factor for Success)

 KFSとは、その文字が示す通り、事業を成功させるためのカギ(要因)のことで、事業戦略や事業計画を立案するうえで、必ず押さえておく必要がある要因です。

KFSはまた、競争環境において他社との優位性を築くために最も重要な要素であり、 当該事業を行っている市場の構造分析を通じて抽出していきます。その際によく取られる手法は、業界のベストプラクティス分析、つまり、その市場ではどんな強みを持っている企業が成功しているのか、その強みをどんな方法で発揮しているのかについて把握することです。

 また一方で、顧客の声に耳を傾けることも大切で、顧客が商品・サービスの提供を受けるにあたって重視する要素であるKFB(Key Factor for Buying)にいかに応えるかを検討することで、KFSが明確になっていくのです。 このようにして自社のKFSが抽出できると、現在の自社の実力とのギャップの測定ができ、現実的でなおかつ、効果的な戦略目標を定めることが可能となります。

 また、KFSは、技術の進展や顧客ニーズの変化をはじめ、様々な外部環境により変化していきます。継続的な事業の成功を収めるためには、KFSの変化にともなって、経営資源配分やビジネスモデルを変えていく必要があります。