キャッシュフロー過不足分岐点売上高
損益分岐点売上高はご存じの通り、損益計算において利益の損失も出ない売上高を示しており、BEP(Break Even Point)と呼ばれています。しかし、この売上高を達成して利益を計上したとしても、キャッシュフローが十分でなければ苦しい経営を強いられることになります。つまり、勘定合って銭足らずです。多くの企業において、「銭足らず」の状態をつくりだしている主な原因は毎月に借入金の返済額です。毎月の収益が借入金返済額を上回る十分なレベルになっていないのです。
キャッシュフロー過不足分岐点売上高を把握することで、勘定合って銭足らずの状態に陥らず、健全な筋肉体質の企業を創り上げることが可能となります。
以下の図に示す通り、健全な経営には「損益分岐点売上高(BEP)」を意識するだけでは十分ではありません。BEPレベルに加えて金融機関への毎月の返済額を生み出すに十分な売上高が必要になってくるのです。これが「キャッシュフロー過不足分岐点売上高」で以下の公式で算出できます。
(販売費及び一般管理費+営業外支出+返済額)÷売上総利益率