製造段階でのコストダウン

(1)工程を少なく出来ないか

製品を作るまでの一連の作業の系列について、その個々の作業を工程といいます。同じ品物でもいろいろな作り方があり、コストダウンのためには、それらの作り方の中から、最も経済的に作れる工程の順序を見つけることが求められます。より少ない工程数で出来ないかを検討することが、コストダウンになります。

(2)機械の掛け持ち台数を増やす

1人の作業者が、複数台の機械を持つと、コストを大きく減らすことができます。設備機械の数値制御化(NC化)は、作業者が機械につきっきりになる必要がなく、加工プログラムがあれば、機械が製品や部品の加工をすることが出来ます。この数値制御化が一人の作業者が複数台の機械を掛け持ちすることでコストダウンにつなげています。

(3)取り数を増やす

金型などを使用して、プレス部品やプラスチック部品を製作する場合、1サイクルの作業を終えると完成品が出来上がります。このときに、金型に2個あるいは4個、8個というように作れる数が設定されます。1サイクルで取れる完成品の数を取り数といいます。生産ロットに対する最適な取り数の設定を十分に検討しておくことが大切です。

(4)付加価値行為と無付加価値行為で考える

生産活動での付加価値は、購入した材料や部品を別の価値ある何かに変換するために付加された価値を貨幣に換算した金額のことです。顧客の立場から考えると、直接部品を加工したり、組み立てたりする行為のために発生する費用に対して、お金を払うことは納得できるでしょう。これが付加価値行為です。しかし、現実には、直接製品を作る以外に発生する費用についても顧客はお金を払っています。例えば、材料や部品を捜す行為や移動する行為、休息している行為などがあります。顧客の立場からすると、それらの行為にお金を払いたいとは思わないでしょう。これが無付加価値行為です。この無付加価値の行為を無くす、あるいは減らすことでコストダウンを考えていく方法です。

(5)見えない効率低下の原因を知る

製造段階のコストダウンでは、多くの社員の協力が必要であり、その成果として原価を下げることが出来るわけです。コストダウンのための環境づくりがされていないと会社が、高々とコストダウンを叫んでも、一向に進みません。

会社には、それぞれの経営風土というものがあります。経営風土とは、その会社の社員に共通するものの見方や考え方、行動パターンなどのことです。経営風土は、コストダウンを進めるにあたって、その下地作りに影響を与えるものです。

<環境づくりに必要な準備項目>

1コストダウンの必要性を伝える

上司と部下の間で、しっかりとしたコミュニケーションを保ち、コストダウンの必要性をより一層全社員が認識し、その方策のために自由闊達に意見の言える環境を作ること。

2.カイゼン意欲を持たせる

「本来あるべき姿」とは何かを社員に知ってもらう教育を行い、現実と比較し問題を見出し、気づき、その問題を改善しようとする意欲を持たせる。

3.率先垂範が大切

改善を積極的に進めるため、上司が率先垂範と強いリーダーシップは不可欠。

4.目に見える改善から手掛けよう

経営幹部が真剣に改善に取組もうとしているぞと強く感じさせ、それが目に見えることによって積極的にコストダウンのための提案や意見が出されるようになる。

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