Archive for 11月, 2012

ビジネスモデルの構築

1.事業コンセプトの明確化

ビジネスモデルとは事業コンセプトを設けるための仕組み、つまり競争優位獲得の仕組みとして完成させたものです。事業コンセプトとは自社がこの事業で「誰に(ターゲットとする顧客)」「何を(顧客ニーズ)」「どのように(自社の強みを生かした差別化のポイント)」提供するのかを明確にするものです。お客様にとって自分たちのこの事業がどのようなものであるかをよく伝えると共に、これを明確にすることによって自社の事業の方向性がぶれないものとなります。

誰に、は当然、ターゲットとする顧客です。明確にしてください。ターゲット顧客の選定基準としては、すでに学んだ通り、性別、年齢、地域、職業、所得水準、趣味嗜好、ライフスタイルなどがあります。事業を成功させるためには、ターゲットを絞り込むことが極めて重要です。(ここでSTP戦略のS及びTが活かされます。)

何を、は顧客ニーズを満たすポイントです。逆に言えば、お客様にとっての魅力や便益であり、お客様が「困っていることを解決する方法」であったり、お客様にとって「こんな良いものがある」と思わせる視点が大切です。(STP戦略のTがもつニーズです。)

どのように、は自社の強みを活かして他社とどのように差別化するかのポイントになります。この部分では、SWOT分析で導き出した自社の強みを活用するとよいでしょう。(STP戦略のPで自社の市場における位置を明確にします。)

事業コンセプトは、誰に、何を、どのように、を明確にして、ズバリ、ビジネスモデル(儲けの仕組み)として完成させるのです。事業コンセプトをビジネスモデルとして完成させ、業界での地位を勝ち取ったプラスによる「アスクル」のビジネスモデルを参考にするとよいでしょう。

「誰に=企業の総務課に」「何を=オフィスで使用するあらゆる消耗品を」 「どのように=製品を一冊のカタログにまとめて、注文に応じ明日届ける」

 

2.コア・コンピタンスの明確化

コア・コンピタンスとは、市場において競争優位を確立するための企業の中核的能力で、企業が持つ「独自の生産技術・ノウハウ」「販売・経営管理ノウハウ」「人材スキル」などが組織の中で一体となった能力です。コア・コンピタンスを市場において充分に活かすためには、3つの視点で対応することが大切になります。つまり、競合に対して自社のコア・コンピタンスで、どのように「差別化」し優位に立つか、顧客に対して、自社のコア・コンピタンスを使ってどのような「利便性を提供」して顧客満足度を高めるか、そしてそれらの結果として、どのように標的市場全体に「影響」を与えていくか、です。企業としては、競合に対する「差別化」構築と顧客に対する「利便性の提供」のためにコア・コンピタンスに経営資源を集中的に投資していくわけです。市場において優位に立っている企業は、自社の持つコア・コンピタンスを用いて明確なビジネスモデルを構築しています。

つまり、誰の、どのようなニーズに対して、どのような自社の能力を使って、商品やサービスを提供するか、が明確にビジネスの中に表現されています。

 

一般的にコア・コンピタンスとは、「顧客に対して価値提供する企業内部の一連のスキルや技術の中で他社がまねのできない企業内部に秘められた固有のスキルや技術の集合体」と定義されます。

 

3.経営資源の集中

経営資源とは、一般的にヒト・モノ・カネ・情報と言われています。このうち、ヒト・モノ・カネが三大資源といわれ、特に企業においては、「ヒト」がまず大切とされ、適材の「ヒト」が組織に存在すれば、充分なモノ・カネを調達することができ、また調達したモノ・カネを適材なヒトがいれば活かすことができます。モノについては、自社固有のコア・コンピタンスを明確にして、それを市場において進化させ、ターゲット顧客に利便性を提供するための「顧客ニーズ対応商品計画」を準備作成し、またカネにおいては、その用途と調達を明確にした「資金調達・運用計画」の作成が求められます。