ようこそ 熱血経営ナビゲータ 今瀬勇二 の研究室へ !
2008/07/14

常に斬新な企業関連の戦略ツールを研究.開発している私の研究室です。
毎月、新たなテーマを掲げて研究しておりますのでお楽しみに。

中小企業の内部統制(2)
2008/07/14

【2】内部統制とはどのようなものか
内部統制に関連する主な法律二つについて押さえておきましょう。すでに述べ
ましたように、日本版SOX法といわれる「金融商品取引法」と「会社法」が内部
統制のベースとなる法律です。
1.金融商品取引法は、証券取引法の改訂版として2006年6月に成立した新しい
法律です。主に投資家保護を目的として再法整備されたもので、その要件の中で
すべての上場企業に対して2008年4月以降開始の事業年度から内部統制の整備や
内部統制報告書の提出を義務付けており、これらの規定だけを指して、日本版SOX
法と呼ばれています。特に内部統制報告書は有価証券報告書に次ぐ重要な提出書類
として位置付けられており、対象企業がその提出を怠ったり、虚偽の報告書を提出
した場合には、その経営幹部個人に対して5年以下の懲役または500万円以下の罰金
(あるいは両方の罰則)という罰則があります。
2.新しい会社法は2006年5月1日に施行され、内部統制に関する規定条項が
盛り込まれ、資本金5億円以上あるいは負債総額200億円以上の株式会社に対
して以下の要件についての決定を義務付けており、さらに内部統制を構築し、
その方針について開示するよう求めています。その体制とは、
・取締役の職務執行にかかわる情報の保存及び管理に関する体制
・損失の危険の管理に関する規定、その他の体制
・取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
・取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
なお、金曜商品取引法と違って、会社法には罰則規定はありません。
中小企業の内部統制
2008/06/29

中小企業の内部統制を述べる前に、内部統制とは何かを関連法制との関連などで見ていきます。

【1】なぜ、企業に内部統制が必要か
有価証券報告書の虚偽記載、個人情報の大量漏洩、証券取引法違反、インサイダー
取引発覚など日本においては大企業による不祥事が続いております。これら大企業
には膨大な数のステーク・ホルダーが存在し、これらのステーク・ホルダーが被害
を受けるということは社会に大きな悪影響を与えることになります。そこで、これら
大企業による不祥事の発生を防ぐために2006年5月に新会社法が施行され、すべて
の大会社において「内部統制」の基本方針を設定し、開示することが義務付けられた。
内部統制とは、「企業における不祥事等の発生を未然に防止し、企業価値を高める
ために経営者が社内を統制する仕組み」です。企業を取り巻く厳しい環境の変化を
見るとき、ゴーイング・コンサーンとしての企業存続のためにもまた、すべての
ステーク・ホルダーのためにも、内部統制は企業にとってなくてはならない仕組み
です。日本における内部統制の根幹となっている法律は日本版SOX法と呼ばれる
「金融商品取引法」でこれは、相次ぐ会計不祥事やコンプライアンスの欠如などを
防止するため、米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)に倣って整備された
日本の法規制のことで、上場企業およびその連結子会社に、会計監査制度の充実と
企業の内部統制強化を求めています。 同法では第24条の4の4で「有価証券報告書
を提出しなければならない会社のうち、金融商品取引所に上場している有価証券の
発行者である会社その他の政令で定めるものは、事業年度ごとに、当該会社の属する
企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保
するために必要な体制について評価した報告書(内部統制報告書)を有価証券報告書
と併せて内閣総理大臣に提出しなければならないこととし、また、内部統制報告書
には、公認会計士又は監査法人の監査証明を受けなければならないこととする」と
定めています。
それでは日本において、日本版SOX法が成立した背景についてもう少し確認して
おきましょう。2001年から2002年にかけて米国においてエンロン事件と
これに絡むアーサーアンダーセン、さらにはワールドコムなど粉飾決算が発覚し、
市場に大きな混乱を引き起こし、ステーク・ホルダーに多くの損害と不信感をまき
散らしました。そこで、これら企業による不祥事を防止するための法律として2002
年7月にSOX法が誕生しました。つまり、SOX法は企業の不正の代償として
米国に誕生したわけです。
一方、日本においてもライブドアの粉飾決算、KDDIによる大規模な情報漏洩、
日経インサイダー取引、損保ジャパンによる不正営業など、会計の処理に関わる
不祥事だけでなく、企業における倫理観に関連する不祥事が今なお数多く続いて
います。これら増え続ける企業不祥事を防止するために内部統制の目的で日本版
SOX法が2006年6に成立しました。さらに内部統制を強化するため、2006年
5月に新会社法も施行されました。
SWOT分析による問題解決技法(4)
2006/12/28

U.実践編<その1>

(1)SWOT分析マトリックスの基本型
以下の表はSWOT分析マトリックスの基本型です。簡単に以下のように理解
して取り組んでください。
  S強み=良い点       W弱み=改善すべき点
  O機会=プラス要因     T脅威=マイナス要因

書き出した自社の「強み」「弱み」および自社を取り巻く環境の「機会」「脅威」の
4つを整理し、組み合わせて、「自社が将来、どのような方向へ進む
かについて、明確なビジョンを策定し、長期的に発展するための最適な戦略を構築
します。つまり、以下の4つの戦略を構築するわけです。

(ア) 積極的攻勢戦略(SとOの組み合わせ部分)
自社の強みを生かして、積極果敢にビジネスチャンスに取り組んでゆく。
どのような事業機会を取り込んで事業を拡大できるか。
(イ) 段階的施策戦略(WとO組み合わせの部分)
自社の弱みのために、機会をつかみ損ねないだろうか。それを防ぐためには
どのようにすればよいか。どのように事業を改善して弱みを克服し、機会を
取り込んでゆくか。
(ウ) 差別化戦略(SとTの組み合わせの部分)
自社の強みによって、脅威を回避できるか。自社の強みによって脅威を回避
できるか。自社の強みでそれを差別化要因にできないか。
(エ) 専守防衛・撤退戦略(WとTの組み合わせ部分)
自社の弱みに対してその脅威はどの程度の影響を与えるか。それを防ぐため
にどうするか。撤退も視野に入れて検討する。
 すなわち、
◆ 他社より有利な分野において、周囲の環境条件をフルに生かし、自社が最強の
位置を占めるビジネスチャンスをつかむ為の戦略
◆ 自社の弱点に加えて、最悪の環境条件が重なった場合でも、最悪の事態に
陥らないための戦略

の二つを明確にして企業全体で共通の認識としておくことが大切になります。

     SWOT分析による問題解決技法(3)
2006/12/01

T.戦略フローと環境分析概論<その3>
(4)その他の環境分析
  企業にとっての経営の外部環境には、社会環境と業界・市場環境とがあります。
社会環境とは、経済成長率の変化、金利の動き、為替の動きなどの
経済環境、インターネットに代表されるような新しい発明、技術の進展などの技術
環境、規制緩和、政府助成金の増減、法律の改正などの政治環境、消費者のライフ
スタイルの変化・多様化、少子高齢化社会の到来、環境に対する意識の高揚などの文化
環境、災害発生への対応などの自然環境、などです。

さらに、自社の属する業界や市場環境を決める要因としては、既存企業間の競争の
強さ、新規参入の脅威、代替製品の圧力の強さ、売り手の交渉力、買い手の交渉力と
いうポーターが示した競争市場の規定要因をあげることができます。

具体的には、自社を取り巻く経営環境において、ビジネスチャンス(機会)になる条件
や事象は何であるか、また、自社のビジネスに悪影響(脅威)を及ぼす条件や事象は
何か、を書き出してみましょう。外部環境である機会と脅威については、単に自分の頭
にあるものを書き出すだけでなく、関連する外部情報なども収集して、将来において
予測される事柄をつぶさに書き出すことが大切です。
一方、企業における内部環境とは、企業内部に秘められた独自のスキルや技術の集合体
である「コア・コンピタンス」やバリューチェーン(価値連鎖)、
企業文化などを評価分析発見してゆくことです。
具体的には、自社が他社より強いもの、優れているものは何か、逆に自社が他社
より弱いもの、劣っているものは何か、を思いつくままに書き出してゆき、重複
するものについては後で整理してください。
    SWOT分析による問題解決技法(2)
2006/11/03

T.戦略フローと環境分析概論<その2>
(2)内部環境の分析
内部環境分析の狙いは、自社の強みと弱みを明確にすることであり、組織全体
でとり組むことが重要です。企業には、人事や経理などの管理部門、生産部門
販売部門、情報部門などがありますが、これら企業の主要分野の内部情報を収集
し分析するには、各分野からメンバーを選出し、情報収集分析プロセスに参加
させることが必要です。

内部環境分析のプロセスは、各部門間の効率的なコミュニケーションを図るため
にも重要になります。各部門から選出されたメンバーがその分析プロセスに参画
することによって所轄外の分野に関しての理解を深め、それぞれの部門が相互
依存の関係にあることを理解するようになるからです。つまり、このような各
部門間の知識・理解の共有が効果的な目標設定や戦略の構築のキーになるのです。

  (3)SWOT分析
何の計画もなしにいきなり、事業を開始したり、マーケティングに取り組むことは
できません。まずは、自社の現状をしっかりと正確に把握した上で経営指針・経営
目標を設定したうえで、経営戦略やマーケティング戦略を立案してゆきます。
特に事業環境がめまぐるしく変化している昨今においては、自社の置かれた現状
を内部から、そして外部から、しかも、多面的、客観的に的確に把握してゆくこと
が必要です。しかし、現実にはその重要な必要性を理解せずに、現状を分析・把握
することなく、戦略や戦術を立てて、事業活動を行い失敗しているケースが数多く
見られます。ここでは経営分析の代表的で便利なツールである「SWOT分析」に
ついて学んでゆくことにしましょう。

SWOT分析は環境分析の手法のひとつですが、経営戦略立案やマーケティング
戦略立案だけではなく、経営活動のあらゆる場面で使用することができる便利な
ツールです。
SWOTとは、S=Strength(自社の強み)、 W=Weakness
(自社の弱み)、O=Opportunity(機会)、T=Threat(脅威)の
それぞれの頭文字をとって並べたものです。

  つまり、企業の外部環境においては自社に有利である機会と自社に不利な環境で
ある脅威を分析し、また、内部環境においては他の企業よりも優れている、あるいは、
他の企業にはない自社の独自能力である強みと、他の企業よりも劣っている自社の能力
である弱みを明らかにしてゆきます。

SWOT分析による問題解決技法(1)
2006/10/01

T.戦略フローと環境分析概論
(1) 戦略マネジメント
戦略を策定するためには、現在のミッション、目標、戦略を検証し確認すること、
つまり、どのような新規事業に参入して事業を拡大してゆくか、買収・合併などを
行って多角化してゆくか、その事業から撤退するか、などこれまでの目標や戦略を
検証・確認し、さらにミッションと目標の再評価、企業を取り巻く外部環境の分析
によって事業機会と脅威を、そして内部環境分析によって、企業の内部の強みと弱
みを検証した上で、中期・長期の目標設定、戦略を立案・評価して策定するという
プロセスを踏むことになります。

この講座においては、「現状のミッションと目標を再評価」し、内部環境・外部環境を分析した上で、「問題を解決する」ために、目標を設定し、問題
解決のための戦略を策定してゆくフローを学ぶことになります。

(2)外部環境の分析
国際化の進展による海外企業との競争の激化、情報技術の驚異的な進展、日本を
取り巻く経済環境の激変、社会文化環境の変化、産業構造の変化、人口構成など
外部の環境要因は、一企業では管理できない要因です。外部環境要因を
分析・評価することの狙いは組織が影響を受ける主要な事業機会と脅威を明確に
とらえ、評価することによって事業機会を自社に生かし、脅威によって被る影響
を取り除いたりするための戦略の策定にあるのです。
 その明確化の過程では、すべての事業機会を無作為に選び出すということより、
事業展開の可能性の高いキーとなる要素を明確にすることが重要です。そうする
ことによって、事業機会のメリットを生かす戦略や脅威を最小限に抑える戦略
を策定することができるのです。

外部環境分析のプロセスは、一企業として管理できない外部要因つまり、経済環境、
社会・文化、人口動態、産業構造、国際競争関係などに関する情報収集から始まり
ます。通常、こうした情報収集は新聞や経済誌、政府・自治体の出版物、インター
ネット、などが主要情報源となりますが、これらの新鮮な情報を随時、企業の経営
に生かすためには、その情報の流れを全社的に作り上げる必要があります。これを
戦略的情報と呼び、その収集には「オンライン・データベース」が重要な情報源に
なりつつあります。

              事業機会と脅威を明確にするには、将来の傾向や将来の発生する事態の予測が求め
られます。この予測には経済変動、市場動向、規制の緩和、政府の政策、新技術の
開発など、様々な要因を考慮することになり複雑な作業になります。定量的な予測に
おいては、過去のデータの使用が可能ですので、あまり外部環境に変動がない場合
には統計手法を使うことは有効です。しかし、外部環境の変化が激しい場合には、
定量的分析の正確性が損なわれますので、定性的な予測への依存度が高まります。
つまり、営業担当者の意見や経験・判断による予測などが有効な手段となります。

             以上述べましたように、企業の外部環境要因は非常に複雑に絡み合っています。
その変化を簡単に知るために以下のチェックリストを利用すると便利です。

・ 自社の販売実績などの傾向
・ 市場の成長性と収益性
・ 市場の規模
・ 顧客ニーズの動向
・ ユーザーの購買動向
・ 短期・長期の需要動向
・ 消費者の価値観の変化
・ 少子高齢化、女性の社会進出への対応
・ 規制緩和の方向性
都市化、地域開発
新しい経営幹部のための財務戦略<第十回>
2006/05/30

10.キャッシュフロー会計これまでの日本型経営は損益計算書会計
が中心で、いくら儲かったか、が大切でした。しかし、世界的な潮流
はキャッシュフロー会計であり、いくら儲かったかではなく、「いくら、
キャッシュを増やしたか」が経営の目安となります。特に、中小企業の
経営を見ていて、多いのは「今年は5,000万円の利益が出ました」、
「しかし、資金が不足のため、税金を払うのに銀行から借入をしました」
という状況です。利益の増加=キャッシュの増加になっていないわけです。
キャッシュフロー経営は「利益の増加=キャッシュの増加」に、より近づけ
てゆく経営です。

さらに、これまで日本における企業価値を計る尺度は、その企業が保有
する固定資産や従業員数、売上高などでした。しかし、これからの企業価値
を計る尺度は「その企業が将来の一定期間にどれだけのキャッシュを生み
出せるか」となります。つまり、貸借対照表の動きが大切になってきます。
ということは、資産の内容が問題になってきます。売掛金や受取手形の売上債権、
商品などの棚卸資産、保有する有価証券の時価、など金庫から出て行っている
資金が間違いなく短期に金庫に戻ってくるのかどうか、がポイントになります。
つまり、キャッシュフロー計算書でいえば、営業活動によるキャッシュフローで
投資活動によるキャッシュフロー賄えているか、あるいは、全体のバランスが悪く、
借入依存体質になっていないか、などが主要なポイントになります。

  
新しい経営者のための財務戦略<第九回>
2006/01/31

9.ビジネスの原点は現金主義

前回、与信管理について述べましたが、何故、与信管理の必要が
あるのかを考えるとき、その底辺に問題点として指摘されるのは
「現金主義」を忘れた経営です。つまり、本来は取引の全てが現金
で行われるべきところが、信用取引形態の発達によって、現金による
取引が一部の業種・業態をのぞいては皆無に近い状態にあります。

しかし、経営者たるもの、「現金」にこだわることを忘れてはなりません。
いくら、当社は大きな利益を上げたといっても、利益以上のものが
売掛金等の売上債権や棚卸資産に残っていては何の意味もありません。
事実、多額の利益を計上出来たのですが、税金を払う資金がないので、
新たな借入を起こすというケースが数多く見られます。

新しい経営者の方向性としては「キャッシュ」を意識した経営、即ち、
利益をいくら増やしたか、よりも「現金をいくら増やしたか」の方が
遙かに大切であることを念頭に置いて欲しいと思います。

企業の価値を計る尺度は、「いかに多くのキャッシュを生み出してゆく力が

その企業にあるか」です。
新しい経営者のための財務戦略 <第八回>
2005/12/31

8.債権管理の徹底

通常の取引ですと、商品を発送し、それが取引相手である顧客に届き、
一定期間後に入金になり、取引が終了することになります。ただ、
相手先の支払が手形で行われた場合には、入金後も手形が決済される
期日まで取引は終了しません。つまり、取引の終了は納入した
商品代金の全てが現金で決済されたときにはじめて終了します。
取引の発生はいつの時点からと認識したらよいでしょうか。
受註時からと見るべきです。受註時点では商品が相手先に渡ってはいませんが、
材料の手配や生産の段取りなど自社のリスクで行わなければなりません。
つまり、受註の時点で既に取引リスクが発生しているわけです。さらに、
受註以前にその取引先と取引してよいか、あるいはいくらの限度まで取引出来るか、などの事前審査も必要です。

債権管理は以下のようなステップになります。
1. 取引与信限度の設定
2. 受注残高の管理
3. 売掛金の管理
4. 受取手形の管理

従って、債権管理に基づく現時点での取引可能額は、

取引与信限度額―(受注残高+売掛金残高+受取手形残高)

となります。また、相手先の支払条件に基づく、入金の管理も入金が正常になされるために
大切な業務です。

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