STP戦略の確立(Competitive StrategyからCompetitive Marketingへ)<3>

<3>ポジショニング

ターゲット(標的)市場における自社商品のポジショニング(位置付け)を確立することはマーケティング活動を行う上で重要な作業です。ポジショニングとは、選定した標的市場において、自社商品を競合商品や顧客の知覚次元で位置付けること、つまり、顧客の頭の中で自社の商品・サービスをどう位置づけてもらうかということで、その目的は市場機会を発見することです。ポジショニングを行う際に大切なことは二つあります。一つは、DELLのポジショニング(低価格+直販)にみられるように簡潔・明快であること、そしてもう一つは、ターゲット顧客層との整合性です。

ポジショニングの手法としてポジショニング・マップがあります。ポジショニング・マップとは、競合他社商品と自社商品の位置付け(ポジション)を示す地図のことで、独立性の高いと思われる項目をそれぞれ縦軸と横軸におき、2次元の地図を描き、そこに自社と競合他社の商品の位置を示すものです。これを描くことによって、自社商品のポジションを客観的に見ることができ、そのうえで今後の方向性を考察します。

ポジショニング・マップの作成を行うとき、どのような軸の項目を設定するかが重要で難しいポイントです。一般的にポジショニング・マップの作成は次のような項目で行われています。

1.商品特性・仕様に基づくポジショニング(製品スペックで説明する)

2.商品の価格と品質の関係によるポジショニング

3.消費者へのメリットに基づくポジショニング

4.使用される状況・用途の特定によるポジショニング

5.使用者グループによるポジショニング

6.競合製品に基づくポジショニング(競合製品との差異化)

競合との差異化を考えるとき、上記6つの視点が重要になる。

プレゼンテーション1