STP戦略の確立(Competitive StrategyからCompetitive Marketingへ)

<1>セグメンテーション(市場細分化)

競争戦略構築の目的は、すでに述べたように市場で競争優位を築き競争優位に打ち勝ち自社の収益を最大化することにあります。そのためには、マーケティング戦略において競争優位を確立することです。ターゲットとする特定市場を選定し、その市場で競争優位に立つためには、STPの三つをきっちりと戦略構築し、事業を展開することが大切です。

つまり、S=Segmentation(市場の細分化)、T=Targeting(標的市場の選定)、そしてP=Positioning(ポジショニング)です。私は企業が戦略立案する時には、PESTや3C分析による環境分析に続いて、このS・T・Pに重点を置くことが大切だと思っています。

セグメンテーションとは、市場をなんらかの基準で、同じ性質を持ったいくつかのグループに分割(セグメント)することです。これまでのマス・マーケティングでは、大量生産・大量販売による画一的な商品の販売を目的としていたために、すべての顧客を標的市場としていました。しかし現在の市場は成熟化し、様々な価値観をもった顧客のニーズを多様化し、従来のマス・マーケティングでは対応できなくなりました。そこで生まれたのが、市場細分化という手法です。市場細分化の基準で分割されたそれぞれの市場は市場セグメントとよび、市場セグメント内はある程度の同質性をもっており、一方、セグメント間は異質なものになります。セグメンテーションによって、企業が自社にふさわしいターゲットを発見し、そのタ-ゲットに対して価値を提供することで、あらたな事業展開を図ることは重要です。

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