集中化戦略

競合他社に対して総合的にコストリーダーシップや差別化で競争優位に立てなくても、特定地域や特定顧客に競争の範囲を限定することで、限定的に競争優位が実現する。つまり市場あるいは産業における特殊セグメントに限定した範囲で競争優位を目指す。これを集中化戦略といい、集中化戦略はさらにそのターゲット・セグメントの中でコスト・リーダーを目指すコスト集中と差別化を目指す差別化集中という二つの戦略に分類できます。

たとえば、航空券の業界で、格安航空券という限定されたセグメントに集中している戦略をとるHISがその例です。

集中化戦略をとる際には、セグメント選定に二つの基準があることを理解しておくことが大切です。

1.自社の経営資源、組織能力の強みを発揮できるセグメントか

2.成長性、収益性の視点で魅力的なセグメントか

 

大企業に比べて経営資源が少ない中小企業がとるべき戦略は、「ニッチ・トップ戦略」つまり、魅力ある特定の比較的小規模な市場でトップになる戦略です。そのためには、市場を細分化し、その細分化した市場で「差別化集中戦略」を構築・実行して競争優位を築くことです。

集中化