組織成立の要件

バーナードによれば、「人間が個人として達成できないことを他の人々との協働によって達成しようとするとき、組織が生まれる。そして組織とは、3人以上のメンバーを持って構成され、そこには以下の3つの要件が存在する」として、組織成立の要件としてい以下の3つを上げています。

1.共通目的

2.コミュニケーション

3.協働意欲

つまり、組織にはそのチームがたどりつくべき組織のゴールとしての「共通目的」が明確に存在しなければならないし、また、そのゴールに組織メンバーの全員が向かっていこうとする組織パワーである「協働意欲」が必要です。そしてさらに、人間の体内を血液が循環して日々の活動の源となっているように組織体の中には、組織の血流である「コミュニケーション」が循環していることが必要です。

たとえば、その組織の使命やビジョンを達成することが共通目的であれば、メンバーひとりひとりは当然、その目的に向かっていこうとする力を発揮し、結果として協働意欲が生まれ、同じ目的に向かい合うことで、自然にコミュニケーションが組織内に生まれ、組織は活性化していきます。

今、多くの企業の組織には、この「共通目的」が明確にされておらず、結果として協働意欲もコミュニケーションも発揮されず、組織力が発揮できない状態が見て取れます。

経営幹部や管理者にとって、組織成立の要件は大切な要素です。