戦略的思考

企業組織には「何のために事業をするのか=ミッション」そして「それによって何を達成し、どうなりたいのか=ビジョン」を明確に表現した「経営理念」があります。この「経営理念」を実現するために「経営計画」を策定して企業は日々の活動を行っていくわけです。しかし、環境変化の激しい昨今、この「経営理念」と「経営計画」との間に大きな乖離が生じ、明確な経営理念を持っていてもそこから経営計画を直接、導き出すことが困難になっています。経営理念を踏まえて具体的に行動するためには、経営計画の策定・実施を長期的に方向づける「経営戦略」が必要になります。その一連の考え方を「戦略的思考」と呼び、それは以下のように、3つの要素からなり、その三つの要素を使って企業や組織の将来の方向性を
見出すための「あるべき姿」の明確化へとつなげていきます。

(1)成長に必要な4つの要素
  ・事業ドメイン(事業の領域)
  ・経営資源
  ・コア能力(競争優位の源泉)
  ・シナジー(相乗効果)

(2)自社を取り巻く環境
  すでに行ってきた3C分析やPEST分析の結果を踏まえて、SWOT分析を行い、自社の位置づけを把握する。

 (3)成長の方向性
  環境分析の結果から、5つの視点で成長の方向性を探り、成長戦略を構築します。

これらの要素を踏まえて、経営理念に連動した自社の将来の方向性(あるべき姿)を明確に描きだします。