改善事業と開発事業

改善とは一般的に「現状をよりよい方向改めること」である。事務の改善、業務の改善、あるいはトヨタのカイゼンなどがすぐに思いつくが、ここでいう成長のための「改善」はその視点が根本的に異なる。事務の改善、業務の改善、トヨタのカイゼンなどは、すべて「自社」視点での改善であるが、成長のための改善は、「お客様」を視点とした製品・サービスの改善である。したがって、お客様が誰であるかを明確にしたうえで、そのお客さまに対していかに現状の製品・サービスのレベル以上のものを提供できるか、がポイントです。しかも、そのレベルを判断するのは自社ではなくお客様です。さらにまた、自社の製品やサービスを享受できる現在のお客様以外の新たなお客様は誰か、を見出すことが大切になります。

開発とは「自然や知識を利用してより人間に有用なものを生み出す行為」とされます。
企業においては、技術開発、システム開発、人材開発など多くのケースで使われています。成長のための開発においては、やはり「誰のための開発」つまり、「誰のニーズ」を満たすために製品やサービスを開発していくのかを明確にする必要があります。
そして、新たな製品・新たなサービスを開発するためには自社のどのような能力=コア・コンピタンスで対応するのかを明確にすると同時に、自社のコア・コンピタンスが不足する場合には、外部との連携・提携やM&Aが必要になります。

改善事業、開発事業には当然、人材の育成・開発が必須であることはいうまでもありません。